10代から競馬を始めた若僧の夢物語

競馬について語るだけです。予想はしません。

ディープボンドに抱く世界への旅路

初回は私の今1番好きな馬

ディープボンドです。

 

きっかけは3歳春の京都新聞杯

四角で一杯になったかと思いきや、その勢いは衰えず。

並びかけてきたマンオブスピリットとの競り合いを制したのです。

 

その後は掲示板が続いた三冠レース。

とても真面目な馬なんだと感じ、好感を持たずにはいられませんでした。

 

しかし、明け4歳初戦。

中山金杯は大敗してしまいます。

しかししかし!

次走迎えたのは長距離戦の阪神大賞典

ここが大きなターニングポイントでしたね。

当日は重馬場で例年以上にスタミナ勝負。

他馬が苦しむ中、直線抜け出したのはただ一頭

ディープボンドです。

ここで気づいた方もいたのではないでしょうか。

彼はスピードこそないものの、それを補って余りあるスタミナがあることを。

 

キズナ凱旋門賞4着。

母父キングヘイロー凱旋門賞ダンシングブレーヴ産駒。

そして、5代母には天皇賞馬クリヒデへと辿り着きます。

 

日本競馬のスタミナ

欧州競馬のスタミナ

そして、近代競馬のスタミナを併せ持つ

至高の血脈なのです。

 

話を戻しましょう。

ディープボンドは次走天皇賞春。

このレースは京都新聞杯とよく似てるなと感じていました。

四角から親の仇追いを見せる和田竜二騎手笑

しかし、最後はワールドプレミアに躱されてしまいます。

(重馬場の疲労が出たのかな…)

 

残念な結果ではありましたが、

チーム・ノースヒルズは大きな決断をします。

フランス 凱旋門賞挑戦

夢が叶うと思いました。

実は私が競馬を始めたのは2011年。

東日本大震災があり、

日本中が哀しみに暮れていた時、

ヴィクトワールピサがドバイを制し、

そして、

黄金の三冠馬オルフェーヴルが現れました。

私は三冠達成の瞬間スタンドにいたのです。

 

ここまで話せば私の夢が何かわかりましたね?

そう、日本調教馬による凱旋門賞制覇です。

奇しくも第100回目となる凱旋門賞

私はクロノジェネシスそっちのけでワクワクしておりました笑

(関係者の方すいません)

 

秋初戦フランス、ロンシャン競馬場

前哨戦となるフォワ賞にはC.デムーロ騎手が

騎乗しました。

 

いよいよレース本番。

スタートしてすぐ先頭を行くディープボンド。

逃げについては特に驚かなかったのですが、

驚いたのは後半。

ロンシャン名物フォルスストレートでデムーロ騎手が鞭を抜いたではありませんか。

京都競馬場の坂の下りでは仕掛けるなが鉄則のように、

ロンシャンのフォルスストレートは我慢しろが鉄則です(多分?)

 

直線2番手からブルームが追いかけますが、その差は詰まりません。

なんとフォワ賞を逃げ切ったのです。

しかも驚くべきは上がり3ハロン33.8。

ディープボンドの自己ベストなのです。

なんと日本の高速馬場よりも速いタイムを出してしまったのです。

もう訳がわかりませんでした。

 

続く凱旋門賞は残念ながら重馬場に泣きましたが、帰国した有馬記念

和田竜二騎手がディープボンドの馬体に驚いたと聴きましたが、

結果はなんと年度代表馬エフフォーリアを追い詰めた2着これには驚いた方も多かったのではないでしょうか!

(私は勝つと思いましたがね!)

 

しかし、私は密かに感じていたのです。

「これではまだ勝てない。」

思わず呟いていました。

 

しかししかし、彼はまだ底を見せていませんでした。

5歳春の阪神大賞典

連覇のかかったこのレース。

単勝オッズは圧倒的1.2倍。

少し不思議な感じでしたね。

何せ彼は皐月賞18番人気。

最も期待されていなかった馬が最も期待される馬に成長していました。

 

驚くのはレース展開です。

正直に言いましょう。3コーナー手前で僕は終わったと思いました。

位置取りです。

前半スローでかつ前とは5馬身程度はあったでしょう。

ディープボンドをよく知る人ならば絶対に諦める位置です。

 

彼には生まれ持ったスタミナはあれど、

スピードは皆無なのですから。

 

私はヒヤヒヤしながら見ていましたが、それを吹き飛ばしてしまうディープボンド。

四角捲って気づけば先団。

そして、差し切ったのです。

もう空いた口が塞がりませんでした。

上がり3ハロン34.6は当然最速。

 

ディープボンドはこれまで、スローの末脚勝負は最も苦手なレースでした。

3000mの長距離かつ相手関係を考えれば、

勝って当たり前ではありましたが、

その内容は私が夢を見るに十分なレースでした。

 

 

 

 

如何でしたでしょうか。

次回は未定ですが、

黄金世代について語りましょうか。